このブログでも幾度となく取り上げてきたiPhoneがNFCを搭載するかもしれないという話。
- iPhoneへのNFC搭載は現実味を帯びてきたのか?Appleは自身が持つ莫大なクレジット情報をもって粛々とモバイル決済サービス計画を進めている。
- iPhone6はIEEE802.11ac WiFi をサポートし4.8インチのディスプレイを搭載? また新しい決済サービスを計画、ついにNFC搭載への布石か?
MacRumorsがiPhone6にNFCが搭載される可能性について改めて報じている。
iPhoneとNFC
日本で普及が進んでいる「おサイフケータイ」
ガラケーのころから採用され続けている機能のひとつで、最近では携帯電話の主流となってきているスマホでも「おサイフケータイ」機能を搭載した機種は多いです。しかしそれはAndroidスマホに限った話であり、日本で高いシェアを獲得しているiPhoneでは残念ながら現在まで「おサイフケータイ」の搭載は実現していない。
この「おサイフケータイ」は、NFC(Near Field Communication)と呼ばれる技術を使って実現しているサービス。NFCを日本語の訳せば「近接距離通信」と言うそうで、至近距離で非接触で通信できる技術の総称のこと。
このくくりでいけば、「Suica」や「おサイフケータイ」も、もちろん「NFC」に含まれる。
ただ、「Suica」や「おサイフケータイ」で使われているのは「FeliCa」という規格だが、これはほとんど日本でしか利用されていない規格であり、世界で俗に「NFC」と呼ばれ使われている主流の規格ものとはちょっと違うタイプのものであるということ。
Appleとモバイル決済
以前、AppleがAppleIDを活用したモバイル決済に強い興味を持ち、サービスインに向けていろいろと画策しているようだという話を書いた。
Appleが管理するAppleIDは世界中の人々数億人分にも達し、そのAppleIDに紐づけられた情報といえばiTunesストアでの楽曲やアプリなどを購入するための顧客情報(氏名、住所やクレジット情報)であり、その情報を使って実店舗での商品購入などといったAppleIDを使った決済サービスの範囲を広げていこうというもの。
そしてそのようなモバイル決済市場に進出するうえで欠かせないのがiPhone5sで搭載された指紋認証技術である「TouchID」を使って個人認証を用いるとともに、よりセキュアな通信(決済情報のやり取り)を行える環境が必要だということ。
またAppleはモバイル決済サービスを実現するために、現行のiPhoneに搭載されている「iBeacon」という技術と「NFC」やWi-Fiの技術を組み合わせることでセキュアな決済サービスを実現しようと既に技術開発を行っていることが伝えられていた。
今回MacRumorsは、Appleが次期iPhoneにNFCを使った決済システムを組み込む可能性が高いと報じている。
またAppleはこのNFCを使った決済サービスについて中国銀聯と何かしらの契約を結んだ可能性が非常に高いと伝えている。
中国銀聯
中国銀聯といえば、中国国内で広く普及している決済のためのカードを発行している最大手のサービス。
このようなマークを日本国内でもここ数年よく見かけませんか?
当初中国国内のサービスだったものが、その普及により中国国外でも存在感を示し始めているサービスです。
この中国銀聯が発行するカードは日本で言うところの「クレジットカード」ではなく「デビットカード」と同じようなものであるらしい。中国ではこの銀聯カードでの決済が主流となり、いまでは発行枚数が13億枚にも達するとのこと。
この銀聯カードを擁する中国銀聯とAppleがモバイル決済サービスに関して手を組んだのではというのが今回の報道。
中国銀聯と取引のあるユーザーが自分のiPhoneに中国銀聯のアプリをダウンロードして利用することで、中国銀聯が提供する「クイックパス」POSマシン上でiPhoneを使ってモバイル決済をすることができるようになるだろうと伝えている。
このアプリを搭載したiPhoneとPOSマシンとの間の通信にNFCが使われるのかもしれない。
日本では?
今回の報道が真実であるとすればiPhone6にNFCが搭載される可能性が非常に高いのかもしれない。
では、NFCが搭載されるとなると日本では「おサイフケータイ」や「モバイルSuica」が利用できるようになるのか?
iPhoneに「NFC」が搭載された場合の「おサイフケータイ」や「モバイルSuica」の対応の可能性については・・・かなと、思います。
この「おサイフケータイ」や「Suica」で使われている「FeliCa」という規格はほぼ日本だけで使われている技術です。「NFC」をなんらかの形で応用して(ソフトウエア的なもので済むのか、何かしらのチップを別途必要とするのか、すみません私は存じてません。)対応することができると聞いたこともありますので、それほど難しいことではないらしいです。
以前このブログで書いたことです。
NFCが搭載されることとなれば技術的には不可能ではないらしい。
どのようなNFCのチップが採用されて搭載されるのか?
また、iPhoneで「おサイフケータイ」や「モバイルSuica」を提供するためのシステムやソフトウェアの開発は比較的容易にできることなのか?
こういった未知の部分が多いことは確かなことだし、わたし自身がNFCや「おサイフケータイ」の技術的なことについては全く無知に近いのではっきりしたことはわからない。
けれど、可能性は0ではないのではないかと思う。
と、ここまでその可能性について書いてきたが、まずはiPhone6でNFCが搭載されることが大前提なわけで。
もう数か月以内に確実に発表されるであろうiPhone6の全貌がはっきりすれば答えはわかるということですね。。
今回は以上です
ほなまた。
via MacRumors
(追記:2014.9.11)
ついにiPhoneにNFCが搭載!
「iPhone6/6Plus」でおサイフケータイ機能が使える可能性と「Apple Pay」についての話です!
(追記:2014.8.17)
iPhone6に「PN65V」と呼ばれるNFCチップが搭載されるとの報道です。
(追記:2014.7.30)
FeliCa搭載していなくてもNFC搭載で「おサイフケータイ」が使える新技術「HCE-F」。もしもiPhoneにNFCが搭載されたら・・、「おサイフケータイ」いける?(´▽`*)