Appleが開発を進めているといわれている「iWatch」でソーラー発電のシステム搭載とあわせて、まったく新しい充電システムのテストを繰り返しているとNYTが伝えています。
・iWatchの充電システム
その充電システムとは、
携帯電話が充電器に置かれた時、電磁結合の原則にのっとり誘導コイルによって充電器の内部から交流電磁場を作り出す。一方、携帯型機器に組み込まれたコイルは電磁場から電力を受け取ってそれを電流に変換し、電池の充電に使用する
このような非接続での充電が可能な電磁誘導方式の充電法とのこと。
記事では、近年のコンピュータデバイスの進化は緩むことなく進歩を続けてきているが、バッテリーに関しての技術は多くが20世紀の技術の延長に留まっていることを指摘しています。
現在開発中のiWatchにソーラーパネルを搭載したところ、結局は不足するだろうバッテリーの維持には力不足であり効率的ではないため根本的な解決にはならないようです。
そこでAppleではデバイスの節電や省電力化に努めるとともに、バッテリーの根本的な技術を模索しているとのことです。
そこで今回あがっている充電の技術が電磁誘導方式によるワイヤレス給電です。
・Oi(チー)
私が「電磁誘導方式によるワイヤレス給電」と聞いてまず最初に思い浮かべたのが「Qi(チー)」です。
・Qi (ワイヤレス給電)
Qi(チー)は、ワイヤレスパワーコンソーシアム(Wireless Power Consortium; WPC)が策定したワイヤレス給電の国際標準規格である[1]。現在、携帯電話やスマートフォンを対象とした5W以下の低電力向け規格のみ策定されている
すでにご存じの方も多いかと思いますがこのQiに対応した製品も数多く出回っております。Andoroidのスマホでも充電器の台に置くだけで充電のできる製品が既に販売されています。
例として、サンワサプライが発売しているQiに対応した充電器の動画がYouTubeに上がっていたのでご紹介。
このようにコードなどに接続することなく、充電台に置くだけで充電が可能な技術です。
・iWatchはQiに対応?
今回NYTが報じたこの記事を伝えたMacRumorsの記事の中に 「同様の技術はすでにいくつかのNokiaのスマートフォンで使用されている」と記載があったのですが、NokiaはすでにQiに対応したスマホを販売しています。
AppleがiWatchにQiを搭載するのかもと考えました。
しかし、今回のNYTが伝える内容からすると、Qiを超えたもっと優れた充電技術をAppleが考えているようです。
テレビや携帯、またはWi-Fiの電波をとおして充電を行う技術を考えているとも記載があり、Qiを超えた(充電可能な機器の範囲、充電効率など)充電技術を模索していると伝えています。
また、Qiを策定したワイヤレスパワーコンソーシアム(Wireless Power Consortium; WPC)という団体も次世代の充電システムの策定に向けて動き出しています。
ただ現段階では、安全面の問題など困難な課題はまだ多く実用化はまだ先になりそうだとのことです。
Qiや電磁誘導方式の充電についての参考に、いくつかサイトをご紹介します。
Windows Insider用語解説:Qi(チー) – @IT
ASCII.jp:非接触充電の未来はWiPower? SamsungとQualcommがタッグ
Appleが技術開発を行っているとみられる新しい充電方式。その開発の段階のなかで「iWatch」を始めAppleの製品が、まずはQiに対応させることがあるかもしれないと淡い期待を抱いております。
コネクタへの抜き差しがなくなるだけ接触不良など製品の故障のリスクが減りますし、利便性を考えるとぜひ搭載して欲しいです。けれど、まぁ、ないだろうな・・・。
こんな淡い期待を抱きながら、
今回は以上です。
ほなまた。
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引用元
NYT: Apple looking into solar, wireless inductive charging for ‘iWatch’
Apple Testing Induction, Solar, and Motion Charging for Curved-Glass iWatch – Mac Rumors