スマホ料金まだまだ安くなる?
現在の官房長官である菅義偉氏が21日、札幌市内で開催された講演にて「現在の携帯電話料金は4割程度下げる余地がある」と、携帯料金の引き下げに取り組むよう意欲を示しました( ^ω^ )
このことを伝えるSankeiBizによると、
携帯電話の利用料について「あまりにも不透明で、他国と比較して高すぎるのではという懸念がある。4割程度下げる余地はあると思っている」と述べた。
菅氏は「(携帯電話事業者は)国民の財産である公共の電波を提供されて事業している」と説明。その上で、携帯事業者の利益率が他の業種と比べても高いことに触れ、「競争が働いていないといわざるを得ない」と語った。
と伝えており日本国内の携帯料金が国際的にみても割高であること問題視。
また、携帯電話事業が公共性の高い事業であることを鑑み、もっと料金が安くなるべきであると考えている模様です。
増収増益
今回、指摘された携帯電話事業者といえば、日本においての大手3キャリアである「NTT docomo」「au(KDDI)」及び「SoftBank」のことを指していると思われます。
実際に利益率が高いのかどうかはについてですが、上記3社の2018年4月~6月の収益は3社とも増収増益という結果がでているようです。
iPhoneManiaさんの記事によれば、
ソフトバンクとKDDIは純利益ベースでは過去最高益を更新しました。
ソフトバンクは国内通信事業が堅調に推移したほか、同社の投資会社ソフトバンク・ビジョン・ファンドが出資している企業評価の上昇が同社の利益を押し上げた形です。
KDDIは、携帯通信事業に関しては新料金プランの影響で一時的に減収となったものの、インターネット通販や決済サービスなどの通信以外の事業売上が増収したため、純利益、売上高、営業利益ともに過去最高を更新しました。
ドコモは、主力の通信事業のほか、光回線とスマホのセット販売が特に好調に推移しています。
と、3キャリアとも好調に利益をあげているようです( ^ω^ )
本当に4割も下がるの?
ここからは私見です。
過去最大の収益を上げたという2社をはじめ、好調な大手3キャリアですが、これらの収益が即ユーザに還元される(料金の引き下げ)とは考えにくいところです。
携帯電話事業は、インフラ事業ともいえます。
常に流動し続けるユーザ。
日本国内に張り巡らされたネットワーク。
そしてそれらのネットワークを支える設備のメンテナンスや更新。
常に進化し続ける通信規格への対応、研究・開発。
あげればキリがないですが、携帯キャリアは一般ユーザには目に見えない様々な研究開発や設備投資に多大な経費をかけています。
1例としてNTT docomoの2018年3月期の数字をあげたい(一部抜粋)と思います。
2018年3月期 | |
---|---|
営業FCF(億円) | 9,335 |
設備投資額(億円) | 5,764 |
研究開発費(億円) | 918 |
と、上記のようになっています。
細かい経済用語などの説明は省きますが、キャッシュフローと対比しても、設備投資費や研究開発費の比率が高いことが見て取れますね(‘◇’)ゞ
このように、収益が高くとも必要経費も高いのが現状であり、我々ユーザの方を向く余裕は無さそうというのが現実です(;´・ω・)
しかし、今回の菅官房長官の発言。
大手3キャリアは単純に無視することもできないでしょう。
何らかの動きがあるかもしれませんね。
また先般より話題になっている、いわゆる「縛り」の問題。
大手3キャリアは条件の緩和等の見直しを行ってきました。
「4割程度下げる余地がある」という今回の発言。
何を基に「4割」という数字がでてきたのか不明ですが、「4割」とまではいかずとも、大手3キャリアの何かしらの動き(携帯料金に引き下げ)に繋がることに期待したいのも事実です。
では、今回は以上です。
ほなまた。