携帯に関するニュースを見ていると最近よく目にするのが総務省などお役所の文字。今回総務省が携帯業界に一石を投じるような施策を考えてることを日経が伝えています。
スマホ向けに低料金プラン導入を義務化しようと動いているとのこと。
ユーザーの利便性を向上しようとお役所さんは頑張ってくれているようです。
3月
まず今年に入ってまず名前を聞いたのは総務省。3月のことでした。
総務省が携帯キャリアに高額キャッシュバックを自粛するように指導したというニュース。
びっくりした!!MNP高額キャッシュバックが終了!?携帯販売はこれから大きく変貌する?
結果的には総務省からの指導はなかったとの話でしたが、結局のところその後高額キャッシュバックが鳴りを潜めたのは記憶に新しいところです。
ごく一部のユーザーが得をするという歪な状況が改善されました。
ソフトバンク
そして携帯業界というよりも携帯キャリアのひとつであるソフトバンクと総務省。この因縁の!?双方は、電波の新規割り当てに際して昔からバトルを繰り広げてきています。
今年の話でいけば、ソフトバンクの900MHz帯を使ったLTEサービス開始の話。
当初ソフトバンクは今年4月にはサービスを開始するとアナウンスしていましたが、サービス開始が遅れたまま今日まできています。
5月に行われたソフトバンクの決算発表の場で孫さんが今夏のサービス開始のメドがついたと発言しましたが、いまのところ発表はありません。
そしてこの900MHz帯の電波の割り当てに際してソフトバンクと総務省は一悶着あったようです。
決算発表の場での孫さんの発言です。
孫社長は「900MHz帯は、総務省さんからやっとの思いで許認可を頂いた周波数。ドコモさんとKDDIさんは、もう何年も前から(同じプラチナバンドである)800MHz帯の、15MHz×15MHz幅で電波を運用できている。にも関わらず、我々が今回許認可を頂いたのは、5MHz×5MHz幅。残りの10MHz×10MHzは、”現在(無線などで)使用している事業者がいるが、それでも構わないなら許認可を出す”、というものだった」と、まずは”恨み節”で話を切り出した。
孫社長は、苦笑いしながら次のように続ける。「なんとひどい渡し方だ、と怒っていた。でも貰わないわけにもいかず、また許認可を出してくれる方といつも喧嘩しているわけにもいかないので、大人しく受けた。10MHz×10MHzについては、使用中の事業者に立ち退いていただかないといけない。代わりの機材を用意して、説得して、別の周波数帯に移ってもらえるようお手伝いする必要がある。何千社という規模で、これを行わないといけない。ほぼ不可能だろうと怒り狂っていたが、やっと、ほぼ事業者の説得が終わった」。
マイナビニュース
総務省とかなりやりあった様子が伺えます( ̄д ̄)苦笑
飛行機内でのスマホOK
お役所も携帯キャリアと喧嘩ばかりしているわけではありません。
きちんと国民を向いた仕事も行ってくれています。
スマホや携帯電話などの通信を行う電子機器が、病院や飛行機内では悪影響を及ぼすと考えられてその使用が制限されて久しいです。
しかし最近では意外と影響が少ないことがわかり規制を緩和する動きが海外から広がってきています。
そんな中、国交省が飛行機内での電子機器の使用に関する規制を緩和する方針を示しました。
実際の対応は各航空会社の判断に委ねられるものの、今年9月から飛行内での電子機器の使用が緩和されます。
9月から飛行機内での携帯・スマホ使用OK!国交省が電子機器の使用制限緩和を発表!
SIMロックと2年縛りの緩和
そしてつい先日このブログでも取り上げたのはSIMロック義務化と2年縛りの一部規制との話。
この義務化と規制に動いたのは総務省。
現在携帯キャリアを変更しても使っていたスマホをそのままでは利用できないという元凶になっているのがSIMロック。そして解約したくても高い高い違約金が発生してしまい躊躇してしまう元凶になっているのが俗にいう2年縛り。
総務省は来年にもSIMロックを解除することを義務付ける方向で話を進めています。
【SIMロック】総務省SIMロック解除義務付けへ。ついに日本でもSIMフリー端末が!
また2年縛りに関してもキャリアに対して緩和するように規制を行おうかと話を進めているようです。
総務省、スマホ・携帯の2年縛り違約金の一部規制を検討へ。SIMロック解除義務化に続いて。
低料金プラン義務化
そして今回の低料金プラン義務化の話。
総務省がスマホ向け料金プランに低料金のプランも用意しなさいよ!と指導を行うとのこと。
総務省が携帯キャリアに低料金プラン導入を義務化するのは少し先の話です。義務化されるのは、2016年ごろに商用サービスが開始されるといわれている4Gサービスでの話。
日経の記事を引用すると、
携帯電話各社に通信量が少ない利用者向けの低額プランを設けるよう事実上、義務づける。データ通信を多く使う利用者と少ない利用者の割合も報告させ、利用実態とかけ離れた料金プランしか用意されていなければ是正を指導する。
年内に予定する4Gと呼ばれる次世代携帯向けの周波数の割り当てを審査する際に各社に料金計画の提出を義務づける。携帯会社は総務省が割り当てる周波数の電波を使って事業をする。総務省はどの会社に電波を与えるか決める権限をテコに携帯各社に料金の適正化を促す。
日経
とのこと。
現在の料金プランは確かに高いですよね。
ちょうど今年大手キャリア3社が始めた、かけ放題の通話定額プランも横並びに高いです。どうも総務省はこの横並びに高い基本料金が気に入らないようです。もちろんユーザーである私たち国民も高いと実感しているんじゃないでしょうか。
通話もほどほど通信もほどほどというユーザーにとっては、もう少し低料金のプランがあってもいいのにと思っていました。
今現在、低料金でスマホを使うにはMVNOを使うという選択肢がありますが、いまひとつ浸透していないような気がします。
結局のところ多くのユーザーは、毎月通話や通信をほとんど利用しない場合でも一定以上の高めの月額料金を支払っている状況です。
今回の総務省が低料金プランの導入を義務化するという話は万々歳ですね
(*´▽`*)
また日経によると通話や通信をそれほど利用しないユーザーのことだけを考えての義務化ではないようです。
多段階の料金にすると利用者は自分が月々に使えるデータ量を気にするようになり、結果的に携帯通信網のデータ量を抑えられると総務省はみている。現在は携帯を使った大容量の動画のやり取りが増えているため、固定通信網への迂回などを促し、携帯通信網がパンクするのを避ける。
ようするに貴重な資源である電波を大事に使おうね!ということ。やはりここはお役所!しっかりしています。。
電波は有限のものです。大事に大切に使わないといけません。
時には国民を向いていないとやり玉にあげられるお役所。
しかしやるときにはしっかりと仕事をやってますね!
頑張っているぞ総務省!
総務省が絡んでいたのか不明ですが高額キャッシュバックが沈静化しました。そして今回の低料金プラン導入の義務化の話然り、SIMロック解除義務化や2年縛りへの規制は携帯キャリアにとっては相当痛い話かもしれませんが、ユーザーの一人として総務省に拍手を送りたいところです!
お役所は国民を向いていなくて規制ばかりでうんぬん。ということも多々ありますが、最近の総務省をはじめお役所さんは頑張っているように感じます。
あとは携帯キャリアがユーザーの方向を向く番です。
どのような企業努力を行ってユーザーに還元してくれるのか今後の動向に注目です。
では、今回は以上です。
ほなまた。
via 日本経済新聞