AppleがiPhone4の生産を再開したのではないかと複数のメディアが報じています。
※iPhone4 (ブラックモデル)
iPhone4は2010年6月に発表され、日本では同年6月24日に販売を開始した第4世代にあたるiPhoneです。
The Economic Timesの伝えるところによると、インド、インドネシア、ブラジルで他社製の低価格の機種の販売が好調な中、Appleが市場で苦戦を強いられておりその対抗機種として「iPhone 4」の生産を再開する計画があると報じています。
記事の中では
Appleは十分に安い携帯電話を持っていなかったことが市場で低迷しているポイントであり、iPhpne4の販売で、サムスンのGalaxy GrandやGalaxy S4 miniからシェアを取り戻すことに賭けている。
と伝えています。
AppleはiPhone 5SとiPhone 5cの2013年9月発売後、多くの国でiPhone 4の販売を中止しています。現在のラインナップは2011年に販売開始していたiPhone 4SとiPhone5s/cで展開してきていました。
もしもAppleがiPhone4の生産を再開したとなると、一度販売を中止と舵をきった商品を再開するのは初めてのことだと伝えています。
先月、Appleはインドで「iPhone 4」を再発売したものの、この「iPhone 4」が在庫から販売されているものなのか生産を再開したものなのかは不明でした。一部ではFoxconnが既に生産を再開したとの情報もあるようです。
インドでは現在、
・iPhone 5Sは53,500インドルピー(約86,000円)
・iPhone 5cは41,900インドルピー(約67,000円)
で販売されており、再販売の、
・iPhone 4(8GB)の小売価格は22,900インドルピー(約37,000円)とのことです。
この報道で、Appleが低価格のiPhoneをもって新興国に勝負に出たことは正直驚きました。これまで他社が展開するリーズナブルなスマホにも目をくれず、どこの国であろうともAppleブランドとして価格はそのままに強く販売を推し進めてきていたように思います。
今回の方向転換にはiPhone5cの世界的な販売不振が大きく影響していると考えられます。
昨年、エントリーモデルとしてiPhone5cを投入しiPhone5sとあわせて初めてiPhoneの2モデル展開を行ってきたApple。
発売直後から日本でも双方の在庫の差が顕著でした。iPhone5sはなかなか手に入らない中、iPhone5cは潤沢な在庫があったように思えます。世界的にみても同様の傾向であったようです。Appleが予測していた需要と供給からたてた生産計画が大きく誤っていた結果なのかと推測できます。
つい先日(米国時間1月27日)のAppleの四半期決算の報告では、過去最高益を達成しiPhoneの販売台数も過去最高を記録しましたが、市場の予測には届かず株価に悪影響を及ぼした事態がありました。
この市場の予測との差が、iPhone5cの販売台数が思わしくなくなく足を引っ張ったことだと言われていたばかりです。
(参考:アップル、Q1決算を発表–売上高と「iPhone」販売台数が過去最高を記録 (CNET Japan) – Yahoo!ニュース BUSINESS)
今回報じられているiPhone4の再生産と再販売ですが今後AppleがいつまでiPhone4を流通させ続けるのでしょうか。
毎年、新しいiPhoneを発表するたびに型落ちしたiPhoneを新興国へ回していく戦略をとっていくのか、またはiPhone5cと同じような新しいエントリーモデルを改めて発表し毎年繰り返してていくのか、Appleの戦略展開を垣間見るためにも、まずは今年のiPhone6の発表の瞬間が楽しみです。
今回は以上です。
ほなまた。
引用・参考元
Apple to Restart iPhone 4 Production for India, Indonesia and Brazil – Mac Rumors