2年縛り・4年縛り
いまや日本の携帯業界では常識となっている「2年縛り」や「4年縛り」といった携帯電話契約時に適用されるルール。
日本の携帯キャリアでは広く導入されています。。(‘Д’)
「2年縛り」「4年縛り」とは何ぞやというと、
いわゆる「2年間」または「4年間」は、他のキャリアに移ったり解約したりせずに、うちのキャリアを使い続けてね♪
その約束の代わりに、その間はスマホ端末代金をいくらか割引してあげるからよろしく♪( *´艸`)
ただし、期間内に解約したり他のキャリアに移ったりした場合は、違約金なるものを払って頂きますよ(‘◇’)ゞ
というアレです。。
独禁法
もともと、べらぼうに高いスマホの端末を購入するにあたって、ユーザの負担軽減を目的に導入されたともいえる「2年縛り」
しかしその反面、「2年縛り」という言葉のごとく、2年間は同一キャリアを使い続けなければならないという「縛り」になっているのが実情です。
この「縛り」といった販売方法に疑問を呈したのが公正取引委員会。
今年の6月に、「2年縛り」「4年縛り」、また「SIMロック」といった、スマホ等の端末販売の際に大手キャリアが用いているこれらの販売方法について、
「ユーザーの囲い込みにあたり独占禁止法に抵触する可能性がある」と指摘
今後は独占禁止法を念頭に厳しく対処していくとした報告書を発表した次第です。
そうなんです。
公正取引委員会が独禁法に抵触する可能性を指摘し、結果的に各キャリアへ、これらの販売方法の見直しを暗に迫った形となったわけです。
au
そして先日、まず動きを見せたキャリアが「au(KDDI)」です。
「2年縛り」や「4年縛り」といった、端末代金を割り引く販売方法について条件を見直すと発表。
その発表した内容はというと、
- 「2年縛り」・・更新月を延長
「2年縛り」は、契約解除料なしで解約できる更新月を、現在の2カ月から3カ月に延長。
- 「4年縛り」・・プログラム再加入条件を撤廃
「アップグレードプログラムEX」として実施されている「4年縛り」は、2年経過後の残額免除条件となっている「同プログラムへの再加入」を撤廃。
また、1年ごとに実質半額で新型「iPhone」に機種交換が可能になる「アップグレードプログラムEX(a)」や、過去の契約についても、再加入の条件撤廃を検討中とのこと。
という上記のような内容でした。
docomo
続いて反応したのがNTT ドコモ。
NTTドコモの吉澤社長が、先日開催した同社の四半期決算発表で、「2年縛り」を「解約金」不要で解約できる更新月を拡大すると発表。
現在の更新月は25カ月目と26カ月目の2カ月間ですが、変更後は24カ月目から26カ月目までの3カ月間に拡大されるとのこと。
といった内容でした。
ソフトバンク
そして大手キャリアの中で残るは、ソフトバンク。
現段階では、「2年縛り」といった販売方法の見直しについての発表はありませんが、au(KDDI)、NTTドコモが相次いで制度の見直しについて言及したことから、近々何らかの発表を行ってもおかしくはないと思われます。
撤廃はあり得る?
と、ここからは私見です。
たしかに「2年縛り・4年縛り」といった施策は、ユーザの囲い込みともいえる制度であることは否めません。
しかし反面、同一キャリアを利用し続けているのであれば、相当な額の割引を享受することができるため、ユーザにとっては実質負担額が軽くなり手軽に高価なスマホなどの携帯端末を購入できるというプラスの面もあります。
そのような中での今回の公正取引委員会の報告書。携帯キャリアは制度の抜本的な見直しを迫られています。
もしも今後、キャリアが「2年縛り・4年縛り」といった施策を撤廃するということになるとすれば、高価な端末を定価で購入することとなるため、易々とスマホの買い替えなどを行うことができなくなるでしょう。
結果、比較的短期間でスマホを買い替えているユーザにとっては、「2年縛り・4年縛り」の撤廃はマイナスでしかありません。
また逆に、同じスマホを長期間にわたって利用し続けるユーザにとっては、プラスになるかもしれません。
(キャリアが現在、割引施策のために利用している原資を、料金プランの改定(値下げ)に投じるといった事になればという仮定の話ですが・・・)
個人的には、「2年縛り・4年縛り」といった施策が、完全に撤廃されることは無いのではないかと思います。
各キャリアが、独禁法に触れない範囲を探りつつ、柔軟に施策の見直しを行っていく方向に向かうのではないかと考えられます。
と、いずれであれ、「2年縛り・4年縛り」といった施策が転換期を迎えていることは確かなようです。
今後の大手キャリアの動きに注視していく必要がありそうですね(‘◇’)ゞ
では、今回は以上です。
ほなまた。