・Apple A8プロセッサ
AppleのiPhoneやiPadに搭載されているプロセッサ「Apple A」シリーズ。
iPhone5sやiPad(第5世代)、iPad mini (第2世代)に搭載されている「Apple A7」が現在最新のものです。今年発表されるであろうiPhone6や次期iPadには「Apple A8」が搭載されるといわれています。
この「Apple A8」の生産に関して以前にもお伝えしたように、AppleはこれまでSamsungが行ってきたApple Aシリーズの生産を他社へ比重を移しSamsung離れを加速していくのではないかと伝えられてきました。
先日には台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング・カンパニー(TSMC)がメインで「Apple A8」の生産を行う模様とお伝えしました。
Apple iPhone6に向け、次世代A8チップのパッケージングを3社へ割当て。複数メディアが報じる。 SamsungのA8チップの生産割合は2・3割か? – (過去記事)
・Apple A8とSamsung
その時点ではSamsungも全体の2・3割の生産を請け負う可能性とのことでしたが、
ここにきてTechNewsが「Apple A8」の生産からSamsungが完全に外される可能性があると伝えています。
現行のA7チップ
プロセッサの製造にはその大きさの基本となるプロセスサイズ(プロセスルール)というものがあります。現行の「Apple A7」は、28nmプロセスでSamsungが製造していますが、次期「Apple A8」はより小さな20nmプロセスへの移行によるチップのサイズダウンと省電力化が期待されています。
ここのところSamsungが20nm製造プロセスの歩留まり改善に苦戦しているとの報道がなされています。そのような中でTSMCではAppleの要求を満たす生産が可能であるとのことです。
AppleはTSMCでの「Apple A8」の生産によりシフトしていくのではないかと述べており、場合によっては計画にあったほんのわずかのSamsungの生産分をも排除し、TSMCへ完全にシフトする可能性も伝えています。
「Apple A8」は今年発表されるといわれているiPhone6や次期iPadへの搭載を期待されており、そのプロセッサの能力に注目が集まっています。
・AppleとSamsung
また、その後の「Apple A9」以降の生産に関してはSamsungの出番はまだあるとしています。これまで出ているレポートでは16nmや14nmといったプロセスでの生産に関する契約を既に結んでいるとも言われています。またAppleが単一ベンダーへの過度の集中を嫌っていることもありその需要に応えることができるようであれば、またSamsungメインでの生産体制の可能性もあると伝えています。
さて、実際のところはどうなんでしょうか。
長らくAppleとSamsungは特許技術に関する多くの係争を抱え、一方では部品を発注し供給するといった関係も続けてきいます。
今後その関係がどう変化していくのか注目していきたいです。
今回は以上です。
ほなまた。